「ととのう」は、サウナだけの言葉ではありません。瀬戸内の海と光、島の風景に溶け込む建築とアート、そして海と庭と茶室と食卓のある一軒の家。直島の一棟貸しの宿Sumuで過ごす、ウェルネスな一日を、時間の流れで綴ってみます。
5:30 海へ、朝日を見に。
まだ暗いうちに起きて、海まで歩く。宿から浜辺までは、自転車でも徒歩でも。空の色が、群青から桃色、そして金色に変わる数分間。この時間のためだけに、早起きをする価値があります。

7:00 縁側で、白湯と写経。
障子を開け放った縁側に、朝の光が差し込む。白湯を一服、写経を一枚。筆を持つと、呼吸が自然と深くなる。何かを達成するためではなく、ただ「いま」に戻るための、15分。

8:00 島のお母さんの、朝ごはん。
炊きたてのごはん、味噌汁、季節の島野菜。直島のお母さんが家の台所で作る朝ごはんを、一枚板のテーブルで。体の内側から、ゆっくり目覚めていく。(前日までのご予約で)
10:00 自転車で、海沿いを。
宿に備えた2台の自転車で、港のほうへ。アートの島を、急がずに。光と影で語りかける安藤忠雄の建築、島の古い家並みに作品が息づく家プロジェクト。作品の前で立ち止まり、対話する時間は、それ自体が「動く瞑想」です。ただ海を眺めるのも、また良し。
16:00 檜のサウナ、水風呂、庭の風。
夕方、庭のサウナに火を入れる。檜の香りのなかで温まり、水風呂で冷やし、庭のソファーで島の風に吹かれる。これを、二、三度。頭の中の言葉が、少しずつ静かになっていきます。

18:00 庭で、火を囲む。
瀬戸内の海の幸──牡蠣や帆立のカンカン焼き、地魚のお造り、たこめしのおむすび──を、BBQの火を囲んで。語らう夜。誰にも気兼ねのない、一棟貸切の時間。食べて、笑って、また静かになる。その繰り返しが、いちばんの回復かもしれません。

21:00 灯りを落として、星を。
21時を過ぎたら、島は静かに。庭の灯りを落とし、空を見上げる。都会では見えない数の星。眠くなったら、そのまま布団へ。
アートの島で、ととのう。
直島のウェルネスは、島そのものが舞台です。海と光、建築とアート、そして島の人たちの暮らし。美しいものに心が動く瞬間が、一日のあちこちに散らばっている。それらを巡ったあと、家に帰って、感じたものを静かに自分の中に沈めていく。Sumuは、そのための「帰る場所」でありたいと思っています。
ウェルネスとは、自分の速度を取り戻すこと。
特別なことをする必要はありません。早く起きて、歩いて、温まって、食べて、眠る。Sumuには、そのための場所が、ひとつの家のなかに揃っています。ヨガやいけばな、お茶体験などは、季節とご滞在に合わせてご提案します。